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 お題箱宛に「セフレと浮気は違うか?」という問いかけが届いていた。もちろんこのふたつは違うものだ。セフレとはセックスを目的とする関係を指すもので、浮気とは特定の相手以外の誰かへ心が移ろう心境を指す。思うに投稿者が本当に聞きたかった質問は「セフレは浮気に含まれるか?」だったのではないかと推測する。この質問をもう少し砕いてみると次のようになるだろう。

 恋人(伴侶)にセフレがいたら、それは自分に対する浮気に該当するか?

 まあ、ごく普通に考えれば「そりゃ浮気に決まってるでしょ」の一言で終わる話だ。彼氏や彼女、あるいは妻や夫が、自分以外の誰かを好きになっていると知って穏やかでいられる人はまずいない。恋愛関係においては唯一の相手を愛するのが当然、他の誰かを好きになったなら自分はもう愛されていないと考える、これがごく一般的な思考だろう。

 しかしだ。これをセフレという関係の定義から見てみるとちょっとおかしい話になる。セフレはセックスを目的とした関係ではあるが、そこに恋愛感情が伴っているかどうかは決定しない。というか恋愛感情があってセックスもしてるなら、それはもう恋人に等しいと言える。セフレという関係は恋愛感情が伴わないからこそ成立しているはずなのだ。ならば、パートナーにセフレがいたとしてもそのセフレを好きになっているとは限らない以上、セフレがいることと浮気はイコールでは結ばれないはずではないだろうか。(逆に言えば、そもそも浮気自体がセックスしていなくても成立する)

 …などと話をこねくり回してはみたが、現実には「不倫(不貞行為)」という定義によって社会道徳的に容認されないセックスが日本では定められている。本来は夫婦関係において適用される定義だが、これを多くの人が婚姻前の恋人関係にも当てはめているのが実情だろう。筆者も実のところ、パートナーにセフレがいたら浮気だという判断に異議を唱える気はない。

 問題はそこじゃなくて「なぜ」パートナーにセフレがいるのかという点こそが肝心なのだ。

 パートナーの気持ちがすでに冷めていてあなたとの恋愛関係を続ける気がないなら、わざわざセフレなんて作ったりせずとっくに別れ話を切り出されているはずだ。でも相手はあなたとの恋愛関係を継続しながら、セックスだけを外に求めている。つまりあなたを好きだという感情は持っているにも関わらず、あなたとのセックスには不満があるという可能性が高いと考るべきだ。繰り返しになるがセックスは恋愛感情なしでもできる。だからこそセックスに関する不満がパートナーとの間で改善できなければ、肉体的な快楽だけを求めてセフレを作るのだ。

 パートナーが抱えている不満の原因がわかりさえすれば、おそらく打つ手もあるだろう。しかし残念だが多くの人はセックスに関する不満を相談しない。しかも悪いことに、一番話さなければならないパートナーとの直接の相談を最も避けている。そして何より、相談する前から「そんな話は恥ずかしくてできない」とか「どうせ言ったところで直してはくれない」とか理由をつけて、相談することの有効性から目を背けている。要するに、最初から諦めの色が強く感じられるのだ。

 恋人がいるのにセフレを作るというのは、よほど激しいすれ違いや衝突が起きている場合にしか起こさない行動だと筆者は思っている(品性とかそういうのは個性なので議論しない)。セックスの相性というものはどうしても存在し、好きだからと言っても上手くいかないことはいくらでもあるだろう。でも、もしかしたらセックスの不満はそういった相性だけではなく、セックスに関して相談することを諦めているその姿勢によって無意味に肥大化しているのかもしれない。セックスの問題は本当に当事者同士でしか解決できない。パートナーにセフレがいるとわかって絶望するより前に、その相談が切り出せるようになることを願う。
それでは今回はこれにて。


 2018_09_13


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